12月17日(月) 快晴

少年マガジンエッジの問い合わせが多い。どれだけ請われても、店に無いものは無い。少年マガジンエッジは、うちには元々1入るか否かという規模感の雑誌で、ここの所全く入ってなかった。もちろん、12月の入荷も0。そういう規模感&部数の雑誌にヒプマイのコミカライズが掲載された日には、難民が続出するに決まっている。他の書店もどこも同じような感じらしい。この手の雑誌は発売日に買えなかったら買えません。もう紙では買えないので、諦めて電書で買ってください。

今日の社員は他店から応援に来ているTさん。Tさんはベテラン書店員でわりかし何でもできる人だが、主な守備範囲はビジネス書。オタクジャンルは守備範囲外のようで、少年マガジンエッジが何故これほど聞かれるのか、ピンとこなかったらしい。Tさんは寡黙な印象の男性で、基本はゆるい人だがお店的には「外部の人」にあたる。試し読み本を作るためとはいえ、休憩時間にTさんの管理下で「商品の本を読む」のは憚られたので、外にご飯を食べに出ることにした。

隣のコンビニを覗くと「ヤツ」がいたので、コンビニでご飯を調達するのを諦める。今日は「ヤツ」のことを書いておこう。「ヤツ」はうちの店に頻繁に来る迷惑客で、店長その他社員からマークされている。具体的には売り場にいるスタッフを意味も無く呼び止めては時間を浪費させる存在なのだが、その問い合わせがまた酷い。女性社員のMさんに「Sですか? Mですか?」と聞くなど、性的な質問をする。最初は本の問い合わせなのだが、そのうち質問の内容がエスカレートして性的な質問へ誘導していく、というのがヤツのパターンらしい。相手が男性店長だろうが見境なくセクハラしてくるので、うちでは要注意人物になっている。本を買ってくれるなら辛うじてまだ「客」といえるのだが、この人は本を買っていかないので関わるだけ時間の無駄。かくいう私も、売り場に出ているときに被害に遭った。そうした、店に迷惑をかけるだけかけてスタッフの人的リソースを消耗させる災厄のような存在が、隣のコンビニに雇用されてスタッフになってしまったのである。これにはうちのスタッフ全員がまいってしまった。店長もMさんも私も、「ヤツ」が店員のときはコンビニで食事を調達することができず、遠くの店まで迂回するはめに…。遠くの店まで歩く手間をかけてでも、「ヤツ」と会話したくないし、関わりたくない。それがうちのスタッフ全員の本心である。

仕方なく飲食チェーンの経営する新業態のお店で夕食をとった。ここは500円ちょっとの定食でお味噌とごはんがおかわり自由なので、ひもじい貧乏院生の私にもありがたい。こういう所でカロリーを摂取しておかないと、みるみるうちに痩せ細ってしまう。

今日は少年マガジンエッジの問い合わせが相次いだが、それ以外は平和で、つつがなく終わった一日だった。こういう一日を大切にしていきたい。